日本クラブユースサッカー選手権(U-18) 2017/07/26 浦和レッズユースvsヴィッセル神戸U-18 0-0引き分け・・・激しい戦いを戦いきり1位通過

どうも、ブクメです☆

昨日の夜から日本に戻っています。浦和レッズユースが挑んでいるクラブユース選手権も既にグループ3戦目。私は、この試合からの観戦となります。そして、準決勝まで観戦することができる日程です。

なんとなく頭に思い浮かべているのは、浦和レッズユースが勝ち進んでいき、決勝まで勝ち進む。そして、ブクメは、決勝は、見られない。でも問題なく優勝する。そう、昨年のプリンスリーグの入れ替え戦など重要な一戦で足を運べない時こそ、力強く戦い抜いて勝利するという構図。うん、それで良いと思います。

ということで、台風の影響で雨が多く、比較的過ごしやすいカンボジアよりも昨日の夜に羽田空港から外に出た時は蒸し暑い、不快指数高いという印象を強く持っていたのですが、聞けば、関東地方は、梅雨明けをしてから雨が多くなったとか。で、この試合も雨、気温も25度程度でどちらかというと涼しいという中での試合になりました。

浦和レッズユースは、グループリーグ初戦の湘南ベルマーレユース、第2戦の塩釜FCユースとギリギリの戦いで競り勝っての2連勝で既に勝ち点6を積み上げながら、ヴィッセル神戸と湘南ベルマーレが1勝1敗(浦和と湘南は得失点差+2で同じ、得失点差では神戸が、だいぶ有利)という状況で最終戦を迎えたため、最終戦で湘南ベルマーレが塩釜FCユースに勝利した場合は、浦和が敗れると得失点差が必ず1以上減り、湘南ベルマーレが1以上積み上げることになるため、勝ち点6でも最終戦に敗れれば敗退の可能性も残した中でのヴィッセル神戸U-18戦となりました。

見方によっては、引き分けOKでもあるのですが、当初、このグループで最も強い相手と思われていて、プレミアリーグウェストで首位の神戸ということで、ゾクゾクするような状況が用意されたとも言えますね。

すぐに翌日に決勝トーナメントがスタートするため、ある意味、勝ち点では余裕があっても、敗退の危険もあるギリギリの戦いを最終戦でもできたうえで、決勝トーナメントに入っていけるというのは、良いことだと思います。過去、この大会のユースで、グループ最終戦に快勝して、逆に決勝トーナメント初戦で、完敗したということもありましたので。

さてさて、前置きは長くなりましたが、簡単に試合の内容に触れますね。あまり見られていないですし、この大会の浦和レッズユースの戦いもこの試合が最初になるため、1試合ごとの変化など書けないので、簡単にです。

この試合のスタメンと交代は以下、

GK1番河畑光、DFが左に15番北村龍馬(後半38分⇒12番大桃伶音)、右に4番橋岡大樹、真ん中に17番大城螢、MFが左に6番荻原拓也、右に2番池髙暢希、真ん中左に7番弓削翼、真ん中右に13番白土大貴、FWが左に20番長倉幹樹(後半35分⇒3番大西翔也)、右に10番シマブク・カズヨシ(後半アディショナルタイム⇒8番立川将吾)、真ん中に14番井澤春輝

となります。

宮城総合運動公園のグラウンドは、イメージとして、見た目が良くても凸凹しているという印象を以前から持っていて、加えて雨というコンディションでどうかと思いましたが、思っていたほどピッチコンディションが悪いようにも見えず。いずれにしても、やや肉弾戦の様相が強い、互いにシンプルでいて激しい戦いでぶつかり合うという試合になりました。

テクニックを重視して、細かいプレーや飛びぬけた個人技(対人の強さという意味では、抜けている選手は何人かいましたが)を駆使してくるようなタイプよりもガッツリ向き合って戦える形になり、比較的浦和レッズユースとしては、組みやすい相手だったようにも感じられます。

互いに人数をかけた攻撃よりも、まずバランスを崩さないことが重視され、サイドに攻撃的な選手を配置していた浦和も、最初は、相手がそのスペースを作らせていないから攻撃参加できないのかなとも感じましたが、ある攻撃を抑えるように言われているようにも見えました。逆に、相手は、前線に強靭な選手を置きながらサイドからの攻撃を試みてきた時には、サイドの選手や中盤の選手で囲むような形で奪うこともできていました。

この大会から途中出場で存在感を発揮していたと聞く14番井澤春輝が、この試合はスタメン出場で前線の真ん中に入っていましたが、確かにいるかいないかでだいぶ局面が変わりそうだというプレーを多く見せていました。そして、コーチングも多く聞こえてきました。

前半は、決定的なチャンスは、もしかすると16分のセットプレーでの17番大城螢の枠をわずかに外れてしまったヘディングシュートくらいだったかもしれませんが、右前線で10番シマブク・カズヨシが簡単に奪われずに仕掛けてチャンスを作る場面が比較的多く見られました。

惜しい形としては、24分に6番荻原拓也がインターセプトから20番長倉幹樹に預けて前線に走り、越える形で右サイドの10番シマブク・カズヨシに出したところは、結果的にオフサイドになりましたが、高めの位置で奪って、テンポ良い攻撃で左右に揺さぶる良い形の攻撃でした。

同様に、33分に7番弓削翼が高めの位置で相手の不用意なボールの持ち方を見逃さずに奪って、20番長倉幹樹にパスが良い形で通ればという場面などありました。

崩してという形はなくても、チェイシングだったり、こぼれ球への反応などは、一つずつ浦和の方が優っていた印象があります。チェイシングで言うと、13番白土大貴が相手キーパーへチェイシングして、ミスキックを誘ったという場面もありました。

それでも、やはり相手ゴールを脅かすプレーができていない中で、攻めている数が多いけど、決められないという状況で相手がラッキーな形で得点ということは、サッカーではよくあることで、実際に、前半の終了間際に、相手の放ったシュートがディフェンダーに当たって、決まっていてもおかしくないようなコースに飛んだ場面があったのですが、ここをゴールキーパーの1番河畑光が見事な反応で弾いてピンチを防ぎます。

前半を0-0で折り返し、その時の印象は、先ほども少し書きましたが、強さは見ていてわかる相手ではあるものの、工夫が多い攻撃でないために、集中を切らさず、また不用意なミスをしなければ、後半も無失点で行けるのではないかと考えていましたが、後半に入り、基本的にそのイメージは変わらなかったものの、後半3分くらいに、テンポよくパス回しをする中で、そのコースを狙うかという見事なスルーパスを通されて、決定機を作られてしまう場面がありました。結果的に、相手のシュートが枠をとらえきれなかったので助かりましたが、こういうプレーができる選手もいるんだと一人でびっくりしていました。

後半の15分くらいまでの時間は、相手の攻撃が多い時間帯で、ロングスローを投げられる選手がいるということで、サイドラインを割っても、セットプレーのようなボールが飛んでくるという、対応が大変な場面が多くありましたが、ここを集中して跳ね返すと、迎えた15分に、2番池髙暢希が起点になっていたと思いますが、14番井澤春輝がペナルティエリア内でパスを受けて角度がないところであえてパスかシュートかという強めのグラウンダーのボールをゴール方向に入れ、これは押し込めなかったものの、こぼれ球を6番荻原拓也がシュートというかなりゴールに近い場面を作りました。

一進一退の攻防が続く中で、やや判定などで荒れ気味になるところもありつつ、0-0のまま迎えたアディショナルタイムに再び相手に決定機が訪れシュートも枠をとらえて決まってもおかしくないような場面がありましたが、ここも1番河畑光が反応して防ぎ、結果的に0-0で終了。

もう一つの試合で、湘南ベルマーレユースが勝利したため、もし0-1で敗れていたら敗退になっていたというところをチーム全体で、そして、最後の砦の1番河畑光が防いでグループ1位で突破となりました。

くどいようですが、私は、この大会の前までの2試合を見ていないので、積み上げられたものは、よくわかりません。戦術や指示が良くなったとも思いません。改めて、私は今の浦和レッズユースの育成方針や戦い方が好きではない現状ですが、選手それぞれやチームというところでは、少しずつ、上昇できる条件が増えてきているように感じています。

この試合で、相手選手のラフプレー(橋岡大樹に対してではない)に対してだと思いますが、4番橋岡大樹が、激怒して審判とその選手に対してかなり詰め寄っていた場面がありました。確かに相手も得点を取らなければならない場面で、苛立ちからそういうプレーが相手チームには増えていたように見えましたが、ああいう場面で感情をむき出しにして怒る橋岡大樹は珍しいなと。結果的に、両成敗(?)でイエローカードが両社に提示され、結果的に累積2枚で次の試合は出場停止になったのですが、「~だから、○○しなければならない」「求められている選手像に近づかなければならない」とか、そういうところでらしさを失っていた、少し前までの状況から考えると、「やっちゃったな」と私は、少しニヤニヤしてみてしまいました(個人の感想です。)

なんとなく、今のチームでは、それぞれの選手を補い合ってまとまっていくというところに少しずつ選手自身は近づいて行っているような気がしています。

試合後の選手挨拶の時に、怪我でメンバー外になっている、関根束真がボトルを片付けるために近くを通った時に、多くの選手と力強く互いに手を重ねる。一つ一つ、少しずつ、変わってきていることを嬉しく思っています(個人の感想です。)

さらにさらにくどいようですが、私は、今のユースの人間育成の部分のところが本当に嫌いです。やり方は、間違っていると思っています。でも、選手は、悩みながら成長している、多く見られない中で、そういう姿をこれまでと違った形を足を運べた時に感じられる、そこを大事にしたいと思います。

きれいな戦いは、できなくても、勝負を勝ちきるために必要なことが今のチームにも見えてきている。この大会で、一つでも多く、そして一番高いところまで上り詰める。そんな流れを見ていきたいです。

決勝トーナメントの初戦は、ガイナーレ鳥取。疲労や負傷者の具合も心配ですが、ここからは、総力戦で戦い抜いてください!

ではでは。

写真は、facebookページで掲載しています。この試合の写真はこちら

日本クラブユースサッカー選手権(U-18)関東大会2015/06/07 vs 千葉SC U-18 11-0勝利・・・選手や組み合わせ、ポジションの良かった部分を一週間持続させてあげてください

027

どうも、ブクメです☆

日曜日は、浦和レッズユースのクラブユース選手権関東予選の千葉SC U-18戦に足を運びました。予選突破に向けて、この試合は大量得点が必要な試合となりましたが、結果的に、その通りの結果で自力でできることまでは、達成したという試合になります。

この試合のスタメンと交代を書きますね。

GK18番山田晃士、DFが左サイドバックに10番堀内千寛(後半17分⇒5番中塩大貴)、右サイドバックに23番髙山大智(後半26分⇒11番中塚貴仁)、センターバックに7番高橋聡史と36番橋岡大樹、MFが左に31番シマブク・カズヨシ、右に12番松尾佑介(後半スタート⇒13番新井瑞希)、真ん中に14番渡辺陽(後半38分⇒19番川上エドオジョン智慧)と26番井澤春輝、FWが左に17番伊藤敦樹、右に29番甲斐崇史(後半31分⇒9番松澤彰)

となります。

得点経過は、以下のようになってます。

前半12分に31番シマブク・カズヨシのシュートのこぼれ球を12番松尾佑介がしっかり決めて1-0。

前半22分にコーナーキックのチャンスで14番渡辺陽からのクロスボールを36番橋岡大樹がヘッドで押し込んで2-0。

前半32分に、直接フリーキックのチャンスで26番井澤春輝が壁を右から低い弾道で巻いてゴールに吸い込まれる見事なシュートでのゴールで3-0。

前半を3-0で折り返します。

後半7分に、セットプレーだったと思いますが、14番渡辺陽のクロスに対して26番井澤春輝を経由する形でファーに流れたところで36番橋岡大樹が決めて4-0。

後半9分に、右前線を31番シマブク・カズヨシが持ち上がりニアへグラウンダーのクロスを入れると、これを斜めに走りこんだ29番甲斐崇史がアウトサイドで見事にコースを変えてゴール。5-0。

後半15分に、コーナーキックのチャンスで14番渡辺陽からのショートコーナーを受けた13番新井瑞希が精度の高いクロスを上げると26番井澤春輝がヘッドで決めて6-0。

後半17分に、13番新井瑞希からの左からのサイドチェンジを右で受けた31番シマブク・カズヨシが相手ディフェンダーのプレッシャーを受けながらも粘り強くキープして折り返しのパスをうけた29番甲斐崇史がラストパスを14番渡辺陽に出して豪快に蹴りこんでゴール。7-0。

後半20分に、26番井澤春輝が右前線の31番シマブク・カズヨシにパスを通し、折り返しを13番新井瑞希が決めて8-0。

後半30分に右サイドから攻撃参加した11番中塚貴仁が決めて9-0。

後半34分に9番松澤彰がペナルティエリア内でキーパーと至近距離でシュートを放ちキーパーに跳ね返ったボールが9番松澤彰に当たり、跳ね返ったボールがゴール方向へと転がりゴール。これで、10-0。

更に後半、42分に左右に揺さぶった後に、17番伊藤敦樹が放ったシュートがキーパーにはじかれたところを26番井澤春輝が決めて11-0。

井澤春輝のハットトリックで打ち止めとなった11-0の大量得点での勝利となりました。

先週の試合までの結果を踏まえた浦和レッズユースのこの試合でやるべきことは、しっかりやってくれました。ただ、他会場の結果は、理想通りにはならず、浦和レッズユースには、来週の鹿島アントラーズユース戦で、勝利のみが突破の条件となりました。

この試合での大量得点のおかげで、得失点差での勝負では一気に優位に立って、最終戦で勝利すれば、他の試合で勝ち点が並ばれるケースでも得失点差で抜かれることはなくなり、全国大会出場が決まる2位が確定します。

クラブユース選手権の関東予選に関して、ここまでのブログで全国大会出場のレギュレーションに細かく触れたことがなかったような気がしますので、書いておきますと、グループ3位までに入れば、那須で開催される順位決定戦には参加が決定。グループ2位以内に入った時点で順位決定戦の結果に関係なく、全国大会出場が決まります。

3位の場合は、昨年から枠数が増えた関係で、2日間の順位決定戦で1つでも勝利すれば、全国大会出場が決まります。以前の、3位の場合は、2日間2勝した1チームのみが突破という条件よりは、かなり楽になっていますが、それでも敗退する可能性もある、神経をすり減らす戦いに唯一巻き込まれるのが3位での順位決定戦です。

今年は、グループ2位で全国出場か、4位で敗退するか、わかりやすい形で最終戦を迎える流れになりましたね。

今日の対戦相手は、他チームとの対戦の結果を見てきても、相手の力がひとつ落ちるのは、否定できないですし、そういう相手だからたくさん得点を奪えたという見方をする方もいるかもしれません。

でも、この相手から、浦和が一番多く得点を奪いました。それは事実です。序盤は、セットプレー以外では、なかなか得点が奪えない雰囲気になりました。でも、セットプレーで奪えるというのは、それはそれで強さなんです。

そして、後半は、これまでの試合では、ほとんど見られなかった選手の良い表情でのプレーというものが多くみられました。

この選手同士の組み合わせは、相手には止められないだろうなという組み合わせも見られ、結果的に得点が量産されたわけです。相手が鹿島だったら通用しない?私は、そうは思いません。

采配を振るう側として、今回の千葉SC U-18戦をどのような位置づけにしていたのか、そして、次のグループ最終戦での鹿島戦で、どうするのか、それは、私にはわかりませんし、私が口を出すことではありません。

ただ、ここ最近苦しい試合が続いてきた中で、6/7の千葉SC U-18戦は、久しぶりにすっきりと気持ちよく、選手の表情も良く、勝てた試合だと思います。

次の試合までの一週間で、今回の試合でのポジティブな要素をどれだけ選手に持続させてあげられるか。そして、ピークの状態で、来週の試合に臨ませてあげられるかは、監督コーチ陣次第だと思っています。きっかけは、しっかり選手が作ってくれましたから。

チームに危機感を持ち、チーム内で汚れ役になって意見をぶつける役回りをする選手もでてきていると聞きました。良い傾向です。怪我で試合に出られない選手の表情も見ています。悔しい思いをしているが、チームのために頑張って裏方の作業をしている姿も。

全国で一緒に戦うための最大の壁を一丸となって乗り越える。こんな楽しいことはないですよ。

よろしくお願いします!

ではでは。

028
029
030
031
032
033
034
035
036
037
038
039
040
041
042
043

日本クラブユースサッカー選手権 ラウンド16 2013/07/29 – 浦和レッズユースvsサンフレッチェ広島ユース 2-2(延長戦2-3)敗戦・・・共に戦いたくなる試合

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

どうも、浦和サポブクメです☆

今日の試合でだって、納得できないことは多くありましたが、今シーズンがスタートして、初めて気が付いたら試合に入り込んで応援してしまっていた、そんな試合となりました。去年、この場所で、鹿島アントラーズユースと対戦した時のような、審判のおかしな判定の連発に触発されてのものとは全く別な意味での、そういう感情が見る者に沸いた試合。それが今日の試合でした。

昨日1次ラウンド最終戦を行い、疲労が残る連戦となった今日の決勝トーナメント(ラウンド16)は、そういった体を更に鞭打つようなしっかりした雨の中で行われました。気温という点では、今日も比較的涼しくはありました。

今日の対戦相手は、サンフレッチェ広島ユースとなります。昨年のJユースカップで相手のホームで敗れた相手ですね。比較的、ホームに近い場所での再戦と位置付けて、なんとしても倒したい相手でしたし、そういった背景は別としても、勝ちたいという気持ちが、選手の体を動かしていた、非常に見ごたえのある試合となりました。

この試合のスタメンは以下、

GKが18番関口亮助、DFが左サイドバックに3番森亮太、右サイドバックに19番橋岡和樹、センターバックが左に6番吉原大、右に4番茂木力也、MFがボランチに14番斎藤翔太と8番須藤岳晟、左に7番広瀬陸斗、右に10番関根貴大、FWが左に9番小川紘生、右に11番進昂平

となります。

昨日と全く同じスターティングメンバーになりましたが、なぜか松崎洸星と安東輝がベンチ外となっていて撮影をしていました。あと、條洋介の姿が見当たらなかったのも気になりましたね。

試合は、開始早々動きます。

雨の中ということもあると思いますが、ディフェンスラインでの連携でのミスを相手に狙われて開始1分に失点というスタートになります。

前半の序盤は、やや相手の攻撃に対して、対応が中途半端になってしまう場面がポツポツあったものの、逆に相手のディフェンスラインとボランチのところに明らかな穴があるという、ところでいわゆる、最近よく使われる言葉で言うと、中盤にプレスをかけるとミスが生まれることが多く、ロングボールに対しては、ディフェンスラインが下がりすぎてくれるために、バイタルエリアと呼ばれるところに大きなスペースが空くんですね。

この辺りの守備の不安定さを浦和もしっかりついた攻撃で大きなチャンスをたびたび作ります。

失点直後の2分に、その大きく開いたバイタルエリアから相手のディフェンスの寄せが間に合わないタイミングで10番関根貴大が豪快にシュートを放ち、シュートは枠を捉えたものの僅かに高く、クロスバーを叩きます。

5分に4番茂木力也からのロングフィードが7番広瀬陸斗に通り仕掛けます。

こういったロングボールを相手が跳ね返した時のボールが中途半端になり、更に特に7番広瀬陸斗や9番小川紘生が今日は中盤から相手のバックラインにかけて激しくプレスに行くことでミスを誘うことも多く、高い位置で奪って仕掛けることもできていました。

そして、8分に7番広瀬陸斗が中盤でインターセプトし、9番小川紘生、11番進昂平とパスがつながり、空いたスペースに走る10番関根貴大にパス。ここでも、相手のディフェンスラインと中盤の隙間が空きすぎていて、相手がプレスをかける前に10番関根貴大が思い切ってシュートを狙い、これが豪快にネットを突き刺しゴールとなります。これで1-1の同点。

ただ、相手の守備の対応がお粗末なのと同様に、浦和も何か相手の攻撃(特に個人でサイドから仕掛けてきた時)に対して、簡単に行かれてしまう場面が多く、13分に右サイドからの突破からクロスを挙げられて再び失点を喫してしまい1-2とリードを許します。

15分過ぎくらいからは、浦和が守備の部分でも安定してくる中で相手の守備は不安定な状態のままということで、浦和の攻勢がより多い時間帯となります。

19分に、8番須藤岳晟のインターセプトから前線の9番小川紘生にパスが通り、裏を狙う11番進昂平にパスを通そうとするもわずかに合わず。

21分には、11番進昂平から7番広瀬陸斗にパスが入り、右前線の10番関根貴大にパスが通り、ここからドリブルで相手ディフェンダーを抜き深く仕掛けていくも、得点には至らず。

22分にも、19番橋岡和樹の右サイドバックからの縦への長めのパスを受けた10番関根貴大が右から仕掛けて、クロスに対して11番進昂平が走りこむもわずかに相手の方が先にさわりクリアされます。

その直後には、4番茂木力也から11番進昂平への楔のパス、11番進昂平が中盤から前世のスペースへ走る14番斎藤翔太へ下げ、空いたスペースから思い切ったミドルシュートを放ちます。

そして、迎えた22分右サイドで10番関根貴大がドリブルを初め、対応した相手ディフェンダーをあっさり交わしきってペナルティエリア深くまで侵入し、更に中へ向かって持ち込んでラストパスを11番進昂平に送り、これを11番進昂平がしっかり押し込んでゴール。再び2-2と同点に追いつきます。

完全に浦和が主導権を握っていた、前半の残り20分ほどは、11番進昂平のヘディングシュートや、9番小川紘生からの落としを8番須藤岳晟が左前線に展開して3番森亮太がクロスをでゴール前に上げた形、7番広瀬陸斗の思い切ったミドルシュートなどチャンスは多く作るも、相手の明らかな穴に対して、徹底的に付くというところまでは行かず、逆転まで持っていくことができずに終了します。

後半も、得点が動きそうな予感がする流れではありましたが、後半は相手チームも穴となっていた部分をケアする選手を一人置き、修正してきたこともあり、前半とは打って変わって拮抗した展開になります。

後半開始早々に7番広瀬陸斗のミドルシュート、4分には左サイドで7番広瀬陸斗がスルーし、3番森亮太にパスが通り左から仕掛けて前線の9番小川紘生にパスが通ってシュートまで持ち込む形を作ります。

10分に、決定的な場面を相手に作られるもシュートミスに助けられます。

12分には、19番橋岡和樹の右サイドからのクロスを相手ディフェンダーが跳ね返したボールに中盤の14番斎藤翔太が反応してミドルシュートを放ちます。

相手の守備が前半よりも安定してきていたことはあるものの、それでも守備の選手が引きすぎて中盤が大きく開く場面は、前半同様に何度もあり、逆に浦和としてもそこを狙うイメージはあると思うのですが、やはりここ数試合での疲労がたまっているのか、思うように使い切れていない印象がある後半でした。ただ、選手の戦う姿勢が本当に伝わってくる試合になっていて、疲労を気持ちが凌駕する(可能性も感じられる)というか、その意味で、交代の判断に関しては、ベンチも相当悩んだと思われます。

実際、この試合の最初の交代は後半24分の、10番関根貴大に代えて27番邦本宜裕でした。明らかに疲れてはいたものの、交代の時の10番関根貴大の交代したくないという悔しい表情がこの試合の浦和の選手たちの戦う気持ちの象徴的なシーンだったとも言えますね。

雨と言う状況を生かした形として、26分に19番橋岡和樹が狙ったのかミスキックかは分かりませんが、相手キーパーに向かってかなり高めのボールを蹴りこみます。普段であれば、なんなくキャッチされるところでしょうが、雨の影響もあってかこのボールを相手がキャッチできずにこぼれ、そのボールはゴール方向に向かって行ったのですが、相手選手がしっかりカバーしていたため、ここでの得点はならず。

しかしながら、この場面以降、少し高めのボールが入った場合は相手キーパーがキャッチではなくパンチングで弾く傾向が強くなり、そこから浦和のチャンスとなる回数も増えてきました。

30分には、14番斎藤翔太から7番広瀬陸斗を経由し、左サイドから3番森亮太がクロスを狙い、いったんディフェンダーに跳ね返されるも、再び奪ってクロスを狙います。

38分に、浦和が決定的なチャンスを作ります。カウンターの形から19番橋岡和樹が中央付近の高い位置でパスを受けてドリブルで仕掛けペナルティエリア付近まで持ち上がります。相手ディフェンダーが一人対応するも自らで仕掛けても良い場面だったのですが、ちょうど良いタイミングで11番進昂平も走っていたこともあり、ここでかわしてシュートではなく、パスを選択し、結果的に守られてしまう場面がありました。ここは、前線でのプレーを望む19番橋岡和樹には、シュートと言う選択肢をとってほしかったです。

41分に9番小川紘生からのクロスが11番進昂平へ渡りシュート。相手に跳ね返されるもののコーナーキックのチャンスとなります。

42分には、27番邦本宜裕が左サイドで豪快な突破を見せて持ち上がり、クロスを上げるもここもゴールにはつながらず。

後半終盤は、27番邦本宜裕が絡んだ形での大きなチャンスも多く生まれたものの、逆転ゴールを奪うことはできず、試合は2-2で終了し、延長戦に入ります。

延長前半スタートから、7番広瀬陸斗に代えて2番細田真也が入ります。この交代で、2番細田真也が右サイドバックに入り、19番橋岡和樹が右前線の攻撃的なポジションに上がります。

1点を奪うために、延長前半8分に11番進昂平に代えて20番東伸幸を投入。徹底的にロングボールを20番東伸幸に当てる作戦をとり、この狙いに20番東伸幸はしっかり応えて前線へのハイボールに対して、かなりの高確率で相手ディフェンダーに競り勝って落とし、浦和が圧倒的に攻める形を作ります。延長後半途中には、19番橋岡和樹に代えて21番小島良太を投入し、更に前線を活性化して得点を狙いに行くも、決めきれず。一度、27番邦本宜裕が胸トラップで抜け出してゴールを決めた場面があったのですが、これはトラップの時点でのハンドの判定だったのですが、遠目に見ていても手に当たったボールの軌道ではなかったんですね。それでも、遠かったので、ハンドがあったのかなと思ったのですが、近くで見ていた方が言うには、27番邦本宜裕の手ではなく、相手選手の手に最初に当たっていたということでした。

どうりで、普段、あまり判定に対して、怒ったりしない27番邦本宜裕が、明らかにおかしいという表情を見せていたわけですね。でも、まあ、やや審判を敵に回すような雰囲気になっていた時間帯ではあったので・・・。それでも試合結果を左右するところなので、悔しいですね。

ほぼ浦和が一方的に攻めていた延長戦の中で、決めきれない中で、カウンターに対しても守備陣がしっかり対応していたのですが、たった一度、相手のスルーパスが裏へ抜けたところに相手選手がしっかり反応して抜け出しており、落ち着いて流し込まれてしまい、失点。

勝負の世界と言うのは酷なものですね。

ただ、今日の試合に関しては、1次ラウンドで淡々と戦って大勝した試合などより、ずっと見ている側としても伝わってくるものがありました。

サッカー界で賛否両論がある、戦術的な精度の高いサッカーと、やや戦術としては荒っぽくなっても、勝負の場面で果敢に仕掛けていくサッカー。今日の試合は、後者の展開の浦和を見ることになった試合となりました。

ハイレベルな戦術のサッカーを行うチームがもてはやされる傾向がユースでも強くなりつつある中ですが、今年の浦和は、その戦い方に中途半端に比重が置かれようとしているのかな~と感じる部分があり、正直見ている側には、この世代ならではの、魅力が伝わってこない状況になりつつあるような気がしていました。

手探りな状況は、当然ありますが、今日のような試合を見ると、やはり浦和の下部組織が目指すのは、多少雑になっても果敢に仕掛けるような姿勢を重要視しながら、そこに戦術も組み込まれていくような。

戦術徹底的で個を重視しないあのチームの戦術4割くらい、攻撃的だけど荒っぽさが時折手に付けられないくらいになってしまう個性重視のあのチームの6割くらい。

ブクメ個人的には、3:7くらいでも良いと思うのですが、一応浦和レッズの下部組織と言うところに考慮してそう思うようにしています。前者の割合を小さくしすぎてしまうとトップチームの戦術とどんどん離れて行ってしまいますからねw

そうそう、オフィシャルページでは、ユースの説明のところで「プロのトップチームで活躍できる選手」とあるのですが、今大会のプログラムでは、「トップチームで活躍できる選手」になっているんですよね。

ちょっとした言葉ですけど、「(他チームも含めた)プロの」なのか「浦和の」なのかで、まったく育成の根本となる方針が変わってくると思うんですよね。

ブクメは、浦和の下部組織が他チームのまねをする必要はないと思うんですよ。そして、浦和のトップチームとつなげて考えると育成に一本線が通らなくなる状況が今後も続きそうなので、独自路線に完全シフトしてやってもらいたいです。

トップチームに下部組織から排出する選手は、原口元気のような戦術を超えて決定的な仕事をできる選手でよくないですかね?そういう選手を作り上げるには、トップチームを意識した戦術にする必要はないと思うんですね。

個性が強くて少し生意気な選手でも、使って育てる方法をとっても良いのではないですかね?そういう選手が、外されるチームになると、チーム自体が大人しくなってしまうのではないか。

そんなことを考えながら、今年は見続けているのですが、そういうことに左右されて監督やりにくそうだな~と思うことが多々あります。

でも、今日の試合を見ていると、浦和の下部組織が向かう道としてはやっぱりこれだなと言う要素が強く見えたんですね。全国大会の決勝トーナメントというモチベーションが影響したこともあると思いますが、選手自身今日の試合には、今シーズンこれまでに感じたことのない感覚があったと思うんですね。

だからこそ、こういった感覚をもっとこの大会で味わってほしかったので今日の敗戦は、ただこの大会での結果がベスト16で終わってしまったということではなく、その部分で特に悔しいです。

ブクメは、凄く要求が高いので、浦和の下部組織からは、現状で海外に重宝されているタイプの日本人選手のような海外に通用する選手だけでなく、フォワードとして決定的な仕事をするタイプの選手の育成ができると思うんですね。そういう選手が好まれる土壌にあると思うんですよ、浦和のサッカーが好きな人達には。

今日の浦和レッズユースの戦う姿勢は見事でしたよ。正直、冷静な目ではなく、純粋に応援してしまっている時間の方が今日は長かったです。そういう戦いができること、凄く凄く重要です。

大切にしてください。そして、出来る限り常にどのような試合でも、この姿勢で臨み続けられるようにしてください。

お疲れ様でした!

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2013年7月29日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけの写真です。