どうも、ブクメです☆
先週Jユースカップ2回戦でカターレ富山U-18を破った浦和レッズユースの3回戦の試合を観戦に時之栖スポーツセンターに足を運びました。
レギュレーションが変わった今年のJユースカップですが、3回戦は、セントラル開催ということで、時之栖が会場として使用されます。時之栖が会場になるとやや、ネックになるのが場所。
時之栖とつくグラウンドが少し離れたところに複数あり、大会によっては、そのグラウンドがあいまいになっていて、裾野でない方の時之栖に足を運んでしまって慌てて移動して試合に間に合わなかったという方も出ることもよくあったり。
全国大会やフェスティバル系の大会で使用されるのは、裾野グラウンドのケースがほとんどなので、注釈は必要ないでしょという解釈なのかなと思いつつ、やはり裾野グラウンド開催でした。
やや風が強い状態ながら、快晴の中での試合となりました。
2回戦で、組み立てをやや捨てて、ボールの落ち着きどころを作らずに、攻守が激しく切り替わるような、攻撃的な選手がガンガン仕掛けてという戦いで押し切っての勝利から1週間。1回戦ともまた違った布陣になっていたということだったので、この3回戦でもまたガラッとやることを変えてくるのかと思いつつでしたが、戦い方としては、近い形を継続させて臨むことになりました。スタメンの布陣も、前節怪我で途中交代した8番影森宇京のところに、更に攻撃的な23番高山大智が入るということで、押し切る形ができれば、また大量得点が期待できそうでありながら、対戦相手が組織力が高い場合は、逆に諸刃になる可能性も感じつつでした。
では、試合の話に移りますね。
この試合のメンバーと交代は以下となります。
GK18番山田晃士、DFが左サイドバックに7番高橋聡史(後半45分⇒15番鈴木海都)、右サイドバックに20番関慎之介、センターバックに4番小木曽佑太と36番橋岡大樹、MFが左に2番川上開斗(後半31分⇒31番シマブク・カズヨシ)、右に23番高山大智(後半36分⇒24番松高遼)、真ん中に14番渡辺陽と5番中塩大貴、FWが左に13番新井瑞希(後半17分⇒19番川上エドオジョン智慧)、右に21番時里元樹(後半23分⇒17番伊藤敦樹)
となります。
対戦相手の情報があまりなく、これまで例えばジュニアユースなどで対戦した数年前などの記憶をたどりつつ、プレミアリーグウェストという高いレベルのリーグで戦っていることなどから、攻撃で押し切ることができるのか心配することがあったのですが、1試合ではなんとも言えませんが、強烈なイメージを持つポイントがあまり見当たらず、比較的くみし易い相手だったという印象ばかりが残るのですが、この試合のみで行ってしまえば、試合を通して浦和レッズが主導権を握り続けて、問題なく勝利したという試合でした。
試合開始から、2トップのが両方とも個人技の能力が高いというところから、一方に守備が集中すれば、一方が鋭く攻め込むという形を作り、13番新井瑞希がやや相手守備にかかり苦しめられるところがあったものの、一方で21番時里元樹の攻撃に相手が対応できずに駆け引き含めて、バタバタする場面も多く、フォワードの対応に追われるところで、23番高山大智や2番川上開斗がサイドから仕掛け、何度もチャンスを作りました。
試合開始からわずか3分で14番渡辺陽からの左からのクロスに21番時里元樹がおとりになりつつ、越える形で右に流れたところで走りこんだ23番高山大智が合わせる決定的な形を早速作るも、これは、枠をとらえられず。
8分には、5番中塩大貴のロングスローから36番橋岡大樹がヘディングシュートで狙います。
11分には、20番関慎之介からの縦パスに抜け出した23番高山大智が仕掛け、たまらず相手に倒されてフリーキックを獲得しチャンスを作るなど、前線からの攻撃の回数がとにかく序盤から多くなりました。
こういう時に、相手がカウンターを強みにしていると危険だと思っていましたが、守備陣も集中しており、相手の反撃で脅威を感じられるような部分はほとんど見られませんでした。
この試合の特にキーポイントになっていたのが、中盤に入っていた5番中塩大貴のプレーで、高さに強いということや、先ほどのようにロングスローという武器を持っていることでスローインからでもチャンスを作れるということ以外に、この試合では、中盤を経由した際の攻撃でシンプルにパスを供給していく攻撃の速さを殺さないようなテンポの良いパスを供給したり、15分ごろに特に印象的だったのが、その速いテンポのパスで、浮き球で少し相手ディフェンダーが高めにいる場面で、その裏を狙った浮き球のパスを通し、そこに13番新井瑞希や21番時里元樹が走りこむという試みが見られたのですが、結果的に、わずかに相手ディフェンダーに早く対応されたものの、前線の選手の攻撃面の特徴を考えて、そこに反応できれば、一気にゴールに向かって勝負できるというところへのパスの狙いもかなり印象的でした。ただ、放り込むとかではなくて、そこへのそのパスの狙いであれば、前線の選手の能力があれば、ぎりぎり追いつけるパスだというところを考えてのパスであるように見えたからです。
相手守備がやや緩いところがあったところを差し引いても、この大会で勝ち上がれば必ず当たる、そして、その後のプリンスリーグの残り試合の相手を考えても、組織的にもレベルの高い相手と対峙した時にも、勝負できるポイントになるプレーが見られたことは大きいです。
さて、攻撃のチャンスを多く作れていた浦和レッズユースは、24分に再び14番渡辺陽からのクロスから23番高山大智が惜しいチャンスを作りゴールに迫ります。
チャンスが多いながらも、なかなか先制点が奪えない中で、おそらくこの試合唯一流れの中での相手の決定的な場面であったと思われますが、28分に、バックラインで相手の攻撃を奪って相手攻撃陣のプレッシャーを受けつつも4番小木曽佑太が落ち着いて対応して、反撃に移りたいところで、パスをつないだところで、その次のところで前線に人数の多い相手のプレッシャーを受けて、中盤でパスを奪われてしまったところで一気にゴールに迫られて決められてしまったように思われましたが、ここは、オフサイドとなりました。
そのピンチでの失点を免れたところで、ようやく浦和レッズユースが先制に成功します。
前半33分に、2番川上開斗から裏へのパスに抜け出した21番時里元樹が、相手キーパーとの駆け引きに勝って、見事なゴールを決めて1-0と先制します。
このタイミングで、見ている側としては、2回戦で点の取り合いをした対戦相手のことを考えて、失点してから攻撃にシフトしたら強烈な部分がどこかにあるだろと思って、気を引き締めたところですが、やはり流れからの攻撃や個性の部分で怖いというところは、その後もあまり見当たらず、ただ、セットプレーのチャンスでの相手のキッカーの精度がかなり高かったため、セットプレーを多く与えると危険だという印象を受けつつ、前半を1-0で折り返します。
同様に、後半最初に相手が同点ゴールを狙ってくるだろうから、ここは気を引き締めないとと思っていたのですが、後半スタートからのペースも浦和レッズユースペースのまま。不思議な印象が残りつつですが、少し相手にセットプレーのチャンスを多く与えてしまうことが怖くも感じつつ、さっそく1分に5番中塩大貴が惜しいシュートを放つ場面があり、2分には、21番時里元樹にパスが入ったところで左サイドバックの7番高橋聡史が攻撃参加し、パス交換からサイドをかけあがり、最後は、23番高山大智がシュートを放つところまでいく惜しい展開を作り、更に7分には、5番中塩大貴からの裏へのパスに抜け出した13番新井瑞希がトップスピードで受けてキーパーとの勝負に持ち込みますが、ここは、惜しくも決めきれず。
後半15分くらいまでで多くのチャンスを作ります。
ただ、追加点が奪えなかったところで、17分に13番新井瑞希に代えて19番川上エドオジョン智慧、23分には、21番時里元樹に代えて17番伊藤敦樹、31分に2番川上開斗に代えて31番シマブク・カズヨシ、更に36分には、23番高山大智に代えて24番松高遼とメンバーをフレッシュに入れ替えながら追加点を狙います。
時間はかかりましたし、試合展開的には、1-0でも勝ちきれそうな雰囲気もありましたが、37分にようやく5番中塩大貴からのパスを受けた19番川上エドオジョン智慧が決めて2-0と時間帯的にかなり勝利の可能性を高める追加点を奪うことに成功します。
39分には、31番シマブク・カズヨシ、14番渡辺陽、など数人が細かいパスで相手ディフェンス陣を翻弄しながら、(おそらく)17番伊藤敦樹が後ろに少し下げたパスに対して24番松高遼が見事なコースでミドルシュートを放つもこれは、おしくもポストを叩きました。
アディショナルタイムにも、31番シマブク・カズヨシがキーパーと1対1の場面を作り、ここは惜しくも決められなかったものの、その後、45分に7番高橋聡史に代えて15番鈴木海都を投入しつつ、結果、2-0で勝利となりました。
快勝とも取れる試合ですが、この試合では、特に攻撃に特徴のある選手が多く、比較的得意なポジションで起用された試合になったので、結果をしっかり残すことができた選手と、チャンスを決めきれずに悔しい思いをしたという選手に分かれた試合とも言えます。
サッカーは団体競技ですので、色々な見方ができます。
相手の守備の傾向で、まったく思うようなプレーができなくなることもあれば、そちらに守備が集中したことでより、組んだ選手がより多く活躍できるケース、そういう部分もこの試合ではあったと思います。決定機を外してしまったという選手も多かったと思います。
ここに関しては、特に攻撃に特徴がある選手の場合、反省するというよりは、切り替えてしまってよいと思います。実際、この試合のすごく良かった部分として、実際、プレーに影響してもおかしくないような決定機を外してしまった選手が、その後も、しっかりやるべきプレーを続けていたということ。消極的にならず、サイドからの仕掛けでペナルティエリアに侵入した際に、簡単に折り返さず、もう一つ深くまで切り込む仕掛けも見せた。こういう部分がこれからに生きると思っています。
リーグ戦も長期的な部分で必要な要素になるのですが、この試合を見ていると、得点を奪うことが求められる選手には、必ずと言ってよいほど訪れる、悪くないのになぜか決まらないという試合。今回決められなかった選手は、これに該当すると考えた時に、その試合で、決めてくれる選手がいた。
この辺のバランスが良くなると、得点を奪うというところに関しても、補い合うことができるため、この試合で決められなくても、次の試合で逆のケースになった時に、試合を決めるチャンスで決めきって(得点を決めきるということで)勝利に貢献すれば良いということになるわけで。
おそらく、来週の準々決勝からは、そういった要素が必要になってきます。だからこそ、決められなくても、プレーのクオリティ事態を落とさなかった選手を誇りに思いたいですし、逆に、上手くいかなくて、プレーを止めたことがあった選手は、決めきれなかったことよりも、その部分を反省して、次に生かしてもらいたいと思います。
さてさて、2回戦の後に書いた、こういう戦い方が3回戦でも通用するかという点に関しては、問題なしという結果になりました。
私個人的には、攻撃的で落ち着きどころを作らない戦い方で主導権を握り続けられる試合は、ここまでだと思っています。次の対戦相手は、プレミアリーグウェストでも上位にいるチーム。甘くはないでしょう。
でも、2回戦の戦いを見て、この大会は、こういう戦い方で行けるところまで突き進むのも悪くないかなとも思っています。
トーナメントを征するチームというのは、その戦いを変えずに、勢いを止めずに、個人の好不調を補い合いながら、あとは、絶好調の得点源が出てくることも重要な要素ですが、そういった中で自信を持って、短い期間で進化していくチームだと思っていますので、ここで、対戦相手に応じて、コロコロ変えるよりは、貫き通してもらいたいという思いも強くなっています。
言うまでもなく、そうするでしょうし、過去、リーグ戦で相手を研究しすぎて、おかしな試合になってしまったケースを考えても、この大会で、自信を持った形でできるところまで突っ走る。それも悪くないかなと(もちろん試合の展開によっては、試合に落ち着きを持たせられる選手も控えていることが大前提ですが。)
来週、楽しみだな~。
ではでは。