日本クラブユースサッカー 選手権(U-18)大会2011/07/27 – 準々決勝vs東京ヴェルディユース 0-5敗戦・・・強くなるために

前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場2011年7月27日

 

 

 

 

どうも、浦和サポブクメです☆

まず、この試合の展開を書いてしまいますね。

この試合のスタメンは以下、

GK1番三上綾太、DFがセンターバックに3番寄特直人と18番西袋裕太、左サイドバックに5番佐藤大介、右サイドバックに20番新井純平、MFがボランチに6番野崎雅也、トップ下に10番矢島慎也と14番繁田秀斗、FWが左に11番堀田稜、右に7番鈴木悠太、真ん中に12番高田拓弥

となります。

今年既に2回対戦している東京ヴェルディユースとの対戦で、1勝1引き分けと負けていない相手ながら、個々の能力が高い相手なので昨日までの対戦相手とは全く違うレベルの相手になります。

試合の入り方としては、受けずに上手く入れていたと思います。

攻撃の部分でも12番高田拓弥のポストプレーから10番矢島慎也、左サイドの11番堀田稜へ渡り、仕掛けてクロスに7番鈴木悠太と浦和がリズムを作りやすい攻撃パターンも出せていました。守備面でもいつも以上に、サイドの7番鈴木悠太と11番堀田稜が守備の部分も意識しながらできていたと思います。

前半10分には、ボールを受けた10番矢島慎也が見事なドリブルで相手守備陣を交わして突破しようとした所を倒されてフリーキックのチャンスを得ますが得点には至らず。

そのような流れで前半20分くらいまでは、東京ヴェルディの持ち味に上手く対応しながら、チャンスも作れていたと思います。この時間帯に得点が出来れば、浦和が勝てるだろうと思っていたものの、その時間帯に得点が奪えず。

ところどころで、グループステージの第2戦、第3戦の相手が思った以上にプレスやこぼれ球へのチェイスもなかったチームのために際のところでの判断が遅くても問題なかった流れが影響していたのか、プレーが緩くて奪われる場面が少し気になりつつ。

東京ヴェルディ側にも徐々にチャンスが増えてきた中で迎えた前半26分、相手選手が個人技で突破を図ってきた際に、浦和の守備ラインが、テクニックのある前線の選手が多い東京ヴェルディに対しては少し軽率な距離を開けながら、ペナルティエリアの中まで誰もプレスをかけに行かずにズルズルと下がってしまったところを見逃してくれるわけもなく、シュートを打たれ決められてしまいます。

この失点により、それまで浦和ペースでリズムも悪くなかった展開が気持ち守勢に回ったところで、得点を決めた東京ヴェルディは個々の選手が攻撃の勢いと思い切りの良さを見せ始めたところで、36分に豪快なミドルシュートを決められてしまい、更に守勢に回ったところで後手後手の流れからPKを与えてしまい、41分に3失点目。

前半を0-3で折り返し、

後半開始から14番繁田秀斗に代えて8番片槙吾を投入。

後半の入りからしばらくは、点を取りに行く姿勢と気持ちが相手を押し込み、狙い通りの流れで7番鈴木悠太や11番堀田稜がサイドから攻撃を仕掛けたり、10番矢島慎也がミドルシュートを狙ったり、5番佐藤大介から12番高田拓弥へのパスでの展開。前半見られなかった、20番新井純平のオーバーラップも見られ、攻勢に展開。その攻勢の中で決定的な12番高田拓弥の飛び出しを相手ディフェンダーがファールで止めて、この試合2枚目のイエローカードで退場。

後半10分で、願ってもない数的優位の状況を作り出すことができます。

一人多い状況により、スペースが多く空くような状況が生まれ、そこを狙って攻勢に転じるも得点には至らず。

後半22分に、7番鈴木悠太に代えて21番関根貴大を投入し、得点を狙いに行きますが、全体的に前掛かりにはなるものの、バランスを崩して攻めることで相手ディフェンダーを混乱させることができるような場面で、バックパスなどでせっかく前線にボールが入っているのに下げてしまう(中盤を経由する意識が強すぎると言う方が正しいかも)ことが多く、逆に一人少ない相手としては守りやすくなっていたようにも見えました。

11番堀田稜から8番片槙吾へのパス、そこからシュートなど浦和としても決定的な場面が何度かあったものの、決められず、試合は終盤に突入。反撃のために、36分に5番佐藤大介に代えて24番中村駿介を投入します。

ここからの2失点は、ある意味点差が開いたチームが反撃する時にありがちな展開なので、書くまでもないのかもしれませんが、前掛かりの裏を途中交代の元気の良い選手が運動量を惜しまずに狙っていて、突破されたところを1番三上綾太が倒してしまい一発レッドで退場。そのPKを決められ0-4(キーパーが退場したため6番野崎雅也に代わりGK16番高浪祐希。)これにより、10人対10人となり、集中が切れたところを更に狙われ0-5。

結果的に、0-5での大敗となりました。

 

この試合のポイントは、0-2になる状況までの試合の運び方にあったように思えます。

たらればですが、1失点目までの攻勢の段階で得点を決めることにもっと執着して決めておいてしまえれば、このような展開にならなかったと思いますし、失点の直後は反撃して相手が受身になるようにしなければならず、同時に相手の勢いを受けてはいけない。この場面で失点をしてしまったこと。

逆に言えば、この2点の取り方に成功した東京ヴェルディが、試合運びで浦和を上回ってしまったことがこの試合の敗因だったと思います。

以前から、たびたび触れてきましたが、今年の浦和が実践している戦術は、かなり難しいことをやろうとしており、東京ヴェルディのように多少パス回しの精度は雑でも個人技でなんとかしてしまおうという戦い方と真逆の戦い方になっています。

この難しい戦い方を中堅どころまでを相手にした時には、実践できるというところまでは持って来ましたが、浦和を研究してきて、更に個々のレベルが高い全国レベルを相手にした時には脆さを見せていたのも事実です。

その流れでこの大会に入ったために、自信と不安が見え隠れするところもありましたが、それでもこの大会では試合の中で少しずつ質を高めて行くことができていましたし、その成長の度合いと5分5分の流れが、浦和の得点になるようないわゆるツキの部分で浦和に傾けば、全国優勝も可能だとは思っていました。

ただ、今日の試合に関しては、ツキの部分ではどちらかというと東京ヴェルディに傾いてしまっていたと思います。

連日連戦、通常の試合とは比べ物にならない緊張感の中で、通常の疲労以上の疲労の蓄積を感じるような展開で、前日の午後の試合から24時間も経過しない時間軸で戦わなければならなかったなど、条件面の影響も否定できないとは思いますが、これが夏の全国大会なんですよね。

一つの大会が終わったので、今後のために、あえて厳しいことを書きますが、この戦術で浦和レッズユースが全国レベルでも勝ち続けられるようなチームになるためには、プレスの激しい中で、ミスのない精度の高いパスを、早い判断で、スピードの速いパスで展開することを突き詰めること。

展開によってはバランスを崩す勇気を持つこと(チームで何があってもバランスを崩すなということであれば、仕方ないですが。)

そして、練習と言うよりも意識の問題で変えられることなのかもしれませんが、試合展開を的確に読んで行うプレーを状況によってチームで統一して行えるようにすること。

正直な所、浦和のトップチームが大々的にそうすると以前に掲げて、結果が出せずにバタバタしたような難しい戦術なので簡単には行かないのは事実です。ただ、あと一歩のところまでは行っているのは、今年の浦和レッズユースを見ていてはっきりと分かります。

今日は悔しさが先行すると思います。でも、やっている方向性は間違っていませんので、すぐに切り替えてください。プレミアリーグだってまだまだこれから巻き返せます。彩の国カップという他のクラブユースのチームが経験したくても経験できない舞台の次の試合が目前に迫っています。

今日の試合であれば、0-5で敗れた結果を見つめるのではなく、0-2になってしまったところまでの自分達のプレーと2-0にした相手のプレーを突き詰めて考えてみてください。

長々と偉そうに書きましたが、浦和サポとして、サッカー好きとしてのブクメは、個に依存しないサッカーをベースに成熟を目指して、そこに個が加わって強さを見せるような浦和レッズユースの一貫した方針が大好きです。

今後の成長を楽しみに見届けさせてもらいます。

お疲れ様でした。

ではでは!